小児アレルギー

よくなるまで長い期間がかかるかもしれないアレルギー。
日常生活を少しでも快適に送れるように、コントロールしながら治療します

アレルギー症状には代表的なものとして「ぜんそく」「アトピー性皮膚炎」「アレルギー性鼻炎」「食物アレルギー」があります。
医療の進歩によって治療法も進歩していますが、必ず完治するとは言いがたいことも事実です。
なかには長期間通院したり、薬の処方が必要な患者様もいらっしゃいますが、適切な治療をすることでアレルギーをコントロールしていけるように、私どもも努力しています。

ぜんそく

ぜんそく

小児ぜんそくの約8割は3歳までに発症するといわれ、その原因の多くは、アレルギーによるものです。
アレルギー反応で気管支などの気道や粘膜、筋肉が狭くなる病気で、呼吸が苦しくなります。
発作は夜に起こることが多く、横になることもできず、眠れないためお子様もご家族もつらい思いをされています。
しかし、早期から治療を開始することで症状の悪化を防ぐことができます。また、最近では吸入ステロイドなどの薬を使用することで入院するような発作を回避できることも増えており、重症化するケースが激減しています。
薬での治療だけでなく、環境を改善することで症状がよくなることもありますので、例えば室内のホコリ、ダニ、ペットのフケ、カビ、花粉などにお子様が触れないよう、こまめに掃除することなども大切です。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎

ダニやホコリ、花粉などのアレルゲンが原因となり、皮膚に湿疹などの炎症が起きる皮膚炎です。
気候風土やストレス、住環境など様々な要因が考えられ、よくなったり悪化したりを繰り返し、症状が軽くなるまでに長期間を要するケースもありますが、症状を上手くコントロールし、日常生活に差し支えない状態を維持することをめざして治療に臨んでいます。
治療法は「薬物療法」「スキンケア」「原因・悪化因子の除去」です。
ステロイド外用薬が有効とされていますが、どうしてもステロイドを使いたくない患者様には、非ステロイドの外用薬を処方し、様子をみていきます。

大切なのは、「きちんと塗ること」。

処方された塗り薬は、決められた期間、決められた頻度・回数、必要十分な量を塗ることが大切です。少し症状が軽くなったからといって塗ることをやめてしまったり、お風呂上がりなどに塗り忘れたり…。これが薬物治療の効果が出ない最大の要因です。
特に、一見治ったと思われるほど症状が軽くなったタイミングで使用を止めてしまうケースが多いです。この場合はまた再発し、薬を塗り…と繰り返して症状をさらに悪化させていくことがあります。処方された薬は定められた通りに、きちんと塗ることを心がけましょう。

アトピー性皮膚炎の改善のために、できること

  • できるだけ毎日、お部屋の掃除をしてホコリを取り除きましょう。
  • 1日数回は窓を開けて部屋の中の空気を換気し、新鮮な空気を取り入れましょう。
  • ペットは室外で飼い、体毛やホコリが部屋に散らないようにしましょう。
  • こまめに布団を干し、ダニなどの影響を受けないようにしましょう。
  • ホコリやダニがたまりやすいカーペットやじゅうたんはなるべく避けましょう。
  • 肌にやさしい素材を選び、できるだけ木綿の柔らかい素材の肌着を着けましょう。
  • バランスのとれた食事をとりましょう。
  • 汗をかいたらすぐに拭き取り、いつも清潔にしましょう。
  • かきむしり防止のため爪は短く。できれば髪も短い方が肌への刺激を避けられます。
  • 石けんを使用するときは、量を控えめにし、肌への刺激をおさえましょう。
  • かゆいときも激しくかきむしらないようにしましょう。
  • 病院で処方された塗り薬は忘れずに塗りましょう。特にお風呂上がりや就寝前は大切です。
  • お風呂に入るときは肌に刺激を与える熱めのお湯は避けましょう。

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎とは、ハウスダストや花粉などで鼻粘膜が刺激されて起こる鼻炎のことです。
発症の低年齢化も進み、子どものアレルギー性鼻炎も多くみられるようになりました。特に子どもや乳幼児の場合は、自分の症状をうまく伝えることはできません。
鼻が詰まり眠れなかったり、痒みが気になり鼻出血をしたりと病気を悪化させてしまうことも少なくありません。
鼻をいじる・こする様子や、他にも気になる症状がみられましたら早めにご来院ください。

食物アレルギー

食物アレルギー

食物アレルギーでは、腹痛や吐き気などの消化器症状、けいれんや意識喪失などの神経症状、くしゃみや咳など呼吸器症状、湿疹・じんましんなどの皮膚症状が挙げられます。
「どの食材が悪いのか」というアレルギー検査は、当院でも行っていますので、お子様に気になる症状があればご来院の上ご相談ください。
アレルゲンとなる食事が判明すれば、その食材が入っていない食事を摂ることで予防できます。
食物アレルギーでも、重症の場合は入院検査なども行うことができる医療機関をご紹介しています。

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兵庫県川西市にお住いの方で小児科・アレルギー科のことでお困りでしたらご相談ください。
「普段のお子様と様子が違う」と感じられたら、早めのご来院をおすすめしています。